PFFvsPFFD どっちがいい?【高配当・毎月分配】優先株ETFの商品比較

銘柄紹介

皆さんこんにちは小市民投資家のNAOMARUです。

みなさんはPFFDというETFをご存知ですか?

「PFFD」とはGlobal X社が運用している高配当・毎月分配が魅力の優先株式ETFです。

高配当・毎月分配で優先株のETFと言ったらブラックロック社の【PFF】が有名ですね。

それと同じく優先株を取り扱っているGlobal X社の【PFFD】がどう違うのでしょうか?

今回はこの二つの商品比較をしたいと思います。

この記事を読めば、PFFとPFFDどっちを買えばいいだろうと商品選びに迷う事が無くなりますよ。

この記事でわかる事
  • PFFDの商品の内容
  • PFFとPFFDの違い
  • 商品を選ぶ際のポイント

この記事は特定の銘柄の利益を保証したものではありません。投資には必ず元本割れのリスクがあります。必ず自己責任でお願いします。

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PFFvsPFFD どっちがいい?【高配当・毎月分配】優先株ETFの商品比較

優先株式とは

優先株式とは「議決権」を放棄した見返りに配当利回りを高くしてもらっている株式です。

この議決権とは一体何でしょうか?

そもそも普通株式には出資した見返りに二つの権利が株主に与えられます。

  • 利益を得る権利
  • 議決権

この「利益を得る権利」とは配当金などのインカムゲインや値上がり益であるキャピタルゲイン。

それと株主優待ですね。

それに対して議決権とは、株主総会で経営方針を決める際、参加して投票できる権利です。

株主とはその会社のオーナーになることですから当然、投票の権利があります。

それを放棄する代わりに普通株より多くの「利益を得る権利」を貰うという株式です。

これは企業が投資家に有利な条件を提示する事で資金調達しやすくなり、議決権の放棄させれるので企業側にもメリットがあるためです。

しかし、個人投資家に議決権はあまり必要な人は少なく、高配当な優先株は資産運用にとても魅力的な商品なのです。


優先株ETFの詳細は「PFF」について解説した記事に載っているので合わせてご覧ください。

優先株ETF特有の株価の動きなども解説しています。

PFFとPFFDの商品概要比較

まずはPFFとPFFDの中身を比較していきましょう。

項目PFFPFFD
商品名 iシェアーズ 優先株式&インカム証券ETF 米国優先証券 ETF
経費率0.46%0.23%
配当月毎月毎月
権利落ち日毎月1日(1月のみ翌年12月20日頃) 毎月上旬(1月のみ翌年12月30日頃)
12か月利回り4.47%5.15%
保有銘柄数500264
運用資産残高USD 20,201,448,575USD 2,232,280,000
発行済口数513,500,00090,230,000
インデックスICE 上場優先株式 & ハイブリッド証券 インデックスICE BofAML・ダイバーシファイド・コア・米国優先証券・インデックス
運用会社ブラックロックGlobal X
2021.08.30

大まかなスペックの比較は上記の通りです。

注目すべきは

  • 経費率
  • 分配利回り
  • 運用資産残高
  • 発行済口数

各々の項目が商品選定にどう影響してくるかは追々説明していきますが、まずは経費率から見ていきましょう。

経費率は若干ですがPFFDの方が安いですね。これが割とパフォーマンスに影響しているようです。

パフォーマンス比較

直近5年間の株価の動きも比較しました。

引用:Bloomberg オレンジ:PFF 青:PFFD

※PFFDの設定日は2017年9月なのでそれ以降の比較になっています

両方ともほぼ横ばいを維持、コロナショックで大きく下げましたが今は回復しています。

殆ど同じ動きをしていますね。

ちなみに両社のETFの特徴としてキャピタルゲインは狙えません。

なぜなら両社のETFに組み入れられている優先株式の多くに償還日が定められており、償還日が来たら決められた価格で償還しなければいけない仕組みになっているからです。

その為、株価が値上がりしても利益は限定的で値上がり益を期待できないため、ETFの価格も債券の様な横ばいの動きを形成します。

つまりインカムゲインを狙う投資戦略に活用されるETFになるのです

※詳しくは先ほどの「PFF」の記事で☝

その中でPFFとPFFDを比較した結果、若干PFFDの方がパフォーマンスがいい事が分かります。

これは経費率の違いが大きく関係しています。

PFFDよりもPFFの方が経費率が高い分どうしてもパフォーマンスの足を引っ張っているのです。

特に優先株の特徴である横ばいの値動きだとその差が如実に現れますね。

差は3.62%程度なのでさほど気にするほどでもないかもしれませんが配当利回りにも影響しています。

配当利回りはPFFの方が4.47%、PFFDは5.15%

パフォーマンスだけを見るならばPFFDの方が優勢と見れますね。

組み入れ銘柄比較

両社の組み入れ銘柄の数は

PFF:500銘柄 PFFD:264銘柄

とPFFの方が分散されているように見えます、ではセクターの方はどうでしょうか。

PFFセクター比率
PFFDセクター比率

PFFは一見500銘柄と分散されているように見えても内訳は60%が金融セクターに偏っています。

PFFDも同じく金融セクターが60%と近くとPFFと変わりません。しかし、PFFDの方が少ない銘柄の割りには他のセクターにも分散されています。

ただどちらとも60%を金融セクターが占めているので、リーマンショックの様な金融収縮を伴う暴落に弱かったり、金利が上昇する場面になると株価は下がっていきます。

暴落耐性に関しては両者とも大差なさそうですね。

運用会社・運用資金比較

運用資産残高を見ると

PFFPFFD
運用資産残高 USD 20,201,448,575 USD 2,232,280,000
発行済口数 513,500,000 90,230,000
運用会社ブラックロックGlobal X

PFFの方が200億米ドルとPFFDを10倍ほど圧倒しています。

発行済口数もそれに伴ってブラックロックの方が大分多いですね。

これは大手ブラックロックであるという安心感と2007年から運用しているという実績からくるものです。

運用資産残高ってそんなに重要なの?

と思う人もいると思いますが、運用資産残高は株の流動性に関わってくるので重要です。

株の取引とは”相対取引”です。

買い手がいて売り手が存在します。

なので市場規模が大きければ大きいほど取引相手がいて流動性が高くなります。(取引が活発である)

もし流動性の低い市場で暴落などが起こった場合、株を手放したかった時に思うように売れなかったり、逆に底値で買いたいと思ってもすぐに買う事が出来なかったりという事が起こります。

その為、運用資産が大きく発行口数が多い市場で取引できる方が流動性の高さが保証されているので安心なのです。

またPFFの方が設定日が古くあのリーマンショックも経験しているのでそこからのデータを検証することもできます。

安心感と経験値で言えばやはりPFFに分がありますね。


「PFF」「PFFD」を買うなら手数料の安い松井証券

まとめ

以上、両社の商品を比較してみました。

簡単にまとめると次のようになりますね。

PFFPFFD
パフォーマンス経費率が高いので弱い経費率が安い分強い
経費率高い安い
実績長い(リーマンショックを経験)浅い(5年経ってない)
流動性高い低い
市場規模大きい小さい
安心感大きい小さい

次は比較結果からみるNAOMARU的感想です。

経費率、パフォーマンスならPFFD

やはり経費率から見るに全体的にパフォーマンスがいいのはPFFDです。

特に横ばいの続くETFで値上がりを期待できないのであればこの経費率がずっと続くとその差は大きくなっていくと思います。

そのためパフォーマンスを気にする人であればPFFDも選択肢に入ると考えます。

市場規模・実績・安心感ならPFF

市場規模や実績を考えて安心感を得たいなら断然PFFです。

流動性が高く何かあった時も直ぐに対応できますし、急にファンドがなくなるといった事もないでしょう。

また経費率ですが、他社の経費率を意識するのが得意な大手運用会社ですからもしGlobal X社の取引数がもっと増えてくるようであれば経費率も下げに来ると考えられます。

インカムゲインとして長期保有が前提で安心感を得たいのであればPFFではないでしょうか。

二つのファンドを比較してみて中身やパフォーマンスに多少の違いはあるものの全体的には大差無いと思います。

上記の比較を見てぎりぎりまでスペック重視に行くのか、スペックより安心感を取るのかはご自身の合う方でいいと思います。

それよりも、暴落耐性はどちらもないことを留意して自分のアセットアロケーションの比率を重視して組み入れる方が大事だと考えます。

いくら高配当・毎月分配だとは言えあまり組み入れすぎるのは要注意です。

優先株ETFをうまく活用して高配当ポートフォリオを強化していきましょう!

みなさんの充実したマネーライフを応援しています☆

Written by NAOMARU

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