株価もお値段以上⁉連続増配銘柄の人気家具メーカーとは
この記事では投資を始めた方に企業分析から見たおすすめの株をご紹介しています。
株を買いたいけど何を買ったらいいか分からない。
買った企業が業績不安定だと不安。
という方のために決算書から読み解いた財務優良企業を見つけていきます。
今回は高配当ではないもののとても財務優良な企業だったのでご紹介します。
その企業とは「お値段以上」でおなじみの家具メーカー「ニトリ」です。

調べてみたら財務状況はとても「お値段以上」の優良企業でしたよ
配当利回りは低いですが、連続増配18期を達成した今後に期待できる企業です。
という事で今回はニトリの株についてレビューしていきたいと思います。
それではいきましょう!
※この記事は特定の銘柄の利益を保証するものではありません。株式投資には必ず元本割れのリスクがあります。銘柄選定は自己責任でお願いします。
ニトリHD【9843】

銘柄コード/9843
一株当たりの配当/123円
配当利回り/0.59%
連続増配年数/18期
※2021/04/05
企業概要
「お値段以上」のキャッチフレーズで有名な家具小売りメーカー。
自社ブランドも持っており「製造物流小売業」としての地位を確立している。
高品質、低価格なものを提供できるのはこの製造・物流・販売を全て自社で行うことによる中間コストを極力削減が出来たため。

ニトリは店舗販売がメインの為「2032年、3000店舗・売上高3兆円」を目指している、その一環として昨年2020年に「島忠」を買収している。
都市部に店舗の多い島忠を傘下に組み入れることで、郊外と都市部の両方を網羅することになった。
また、海外出店も進めておりグローバルチェーンの確立を早急に進めている。

そんな身近な家具メーカーの中身はどうなっているのか、今回も以下の項目から財務状況を確認していきましょう!
- 売上高
- 営業利益
- 営業利益率
- EPS
- 総資産と自己資本比率
- 各種キャッシュフロー
- 現金等
- 一株当たりの配当金推移
- 配当性向
※以下のグラフはIRBANKから引用させていただきました。
売上高
企業の売上高です。過去にどのくらいお金を稼いだかを見てみましょう!

順調な右肩上がりですね、驚くのはコロナショックで店舗経営が厳しいと思われた2020年にも売上を伸ばしている事が分かります。
店舗以外にも「ニトリネット」という通販サイトに販路を展開していたのも大きな要因と思われます。
巣ごもり需要や、テレワーク関連商品の売上が店舗の冷え込みを支えたと考えられます。
営業利益
本業の利益がどれくらいあったかを表します。
本業の利益がマイナスだと経営方針を見直さなければなりません。

こちらも順調な右肩上がりですね。
本業でもうけを出していることが分かります。問題ありませんね。
営業利益率
(営業利益÷売上高)×100=営業利益率
売上に対して利益がどれほどあるかを測るもの。売り上げが高くても設備投資やその他のコストで営業利益率が下がると、企業は利益を出せていないということになります。

製造や物流もになっているため利益率はそこまで高くありません。ただ、極端に上がったりしていないので安定して管理されているというのが分かります。

売上原価率と販管費率を見るとやはり店舗と製造・物流にお金がとられていることが分かります。
ただそのおかげで安い商品を提供できていることにもなるので、問題ありません。
今後も安定して利益率を維持してほしいですね。
EPS
一株当たりの利益です。その年一株がどのくらいお金を生み出したのかが分かります。
EPSの数値が高いと企業の収益率が高く。逆に低いと企業の収益力も低いと判断されることが多いです。
EPS=当期純利益÷発行済み株式数

こちらも営業利益と同じく、美しい右肩上がりで推移しています。
順調に利益を上げていることが分かりますね。問題ありません。
総資産と自己資本比率
自己資本比率とはその名の通り企業の資金がどれだけ自社の物かを示します。資本が大きくても借り入れなどの比率が高ければその会社は安定しているとは言えませんね。希望は50%以上です。


総資産が右肩上がりに対して一定の高水準で自己資本比率を保てています。
順調に自己の資産を増やせてる証拠ですね。問題ありません。
各種キャッシュフロー
それでは各種キャッシュフローを見ていきましょう。
各キャッシュフローの特性は以下の通りです。
営業活動によるキャッシュフローは本業で最終的にいくら稼げたかを表します。
プラスであればあるほどいいです。
営業活動によるキャッシュフローがプラス=本業で稼いでいる😄
営業活動によるキャッシュフローがマイナス=本業で稼げていない😨
投資活動によるキャッシュフローは成長に向けてどれだけ投資活動にお金を使っているかを表します。
マイナスであると資金を投入しているという事で成長性が見込めます。逆にプラスだと資産を売却している可能性があります。
投資活動によるキャッシュフローがプラス=資産を切り売りして現金をやりくり😱
投資活動によるキャッシュフローがマイナス=成長のために現金を投資している😁
財務活動にキャッシュフローはお金をどうやって調達しているかを表します。
プラスであると設備投資などで借り入れをしてる。マイナスであると借入金を返済していることになります。借り入れは企業発展のためには必要なことなのでプラスでもマイナスでも問題ありません。むしろ何のために借り入れをするのかが重要になってきます。
財務活動によるキャッシュフローがプラス=借り入れを行っている😁
財務活動によるキャッシュフローがマイナス=借り入れを返済している😄
理想は【プラス/マイナス/マイナス】です。
本業で利益を得て、そのお金で投資と返済が可能になっている状態。
以上のことを踏まえてニトリの過去13年間のキャッシュフローを見てみましょう。

なんとも理想的な【プラス/マイナス/マイナス】の形で連続増加傾向にあり優良さが見えます。
2021年の大幅な投資CFの増加は「島忠」子会社化に伴う支出です。
これが吉と出るか、凶と出るかは今後の企業戦略次第ですね。
現金等
キャッシュフローでお金の流れを確認したので、次は実際手元に現金はどのくらいあるのかを確認してみましょう。

たっぷりお金が増えていっているのが分かりますね。直近の「島忠」子会社化に伴う現金の減少も問題ないレベルですね。
一株当たりの配当金推移
1株当たりの配当金の増減を確認します。高配当株投資では減配するような企業は避けた方がいいです。

冒頭でお伝えした通り現在18期連続増配中です。今後も伸びて欲しいですが、気になるのは配当性向です。どのくらいの配当性向なのでしょうか。
配当性向
配当性向とは、その年の利益のうちどのくらいを配当に回しているかという数値になります。
この数値が80%90%になってくると、現在の配当金価格を現状の利益からは払えなくなる可能性があり、借り入れ手の配当や減配の可能性も出てきます。

ビックリするぐらい低水準ですね。これだったらまだまだ「増配」する余地は残っています。
今後も増配には期待できそうですね。
おすすめ度
それでは今回のおすすめ度です!
☆4つ!安定財務で超優良企業と言っていいでしょう。着実に売上を伸ばしているのも好印象です。
ただ、どうしても店舗主体の業態なので今後新しい生活様式にどう対応していくかが課題です。また、まだまだ1兆越えの大企業とまではいかないのでそこも不安材料ではあります。
しかし、それを補ってあまりある増配年数と配当性向。
今後も増配が期待できる企業の一つとしてホールドしておくのもいいでしょう。
いかがだったでしょうか。
今回は「ニトリ」について企業分析してみました。
このように決算書を見ると企業の健康状態がとてもわかりやすく見る事が出来ます。
もし自分でも分析してみたいという方はこちらの記事もご参考ください。
決算書が読めると企業への投資がもっと楽しくなりますよ!
みなさんの充実したマネーライフを応援しています☆

MONEY GROW UP!
Written by NAOMARU
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