JPモルガン・米国株式・プレミアム・インカム ETF(JEPI)徹底解説 – 特徴と他ETFとのパフォーマンス比較

銘柄紹介

みなさんこんにちは小市民投資家のNAOMARUです🐽

最近、インカム投資が注目を浴びる中、米国株式市場での高い配当利回りを求める投資家が増えています。

今回は、そんな投資家に注目されているJPモルガン・米国株式・プレミアム・インカム ETF(JEPI)について、その概要や特徴を他のETFとのパフォーマンス比較を交えながら詳しく解説していきます。

JEPIは高いインカムも期待できるし、純資産総額はHDVを抜いて人気だよね🐽


※この記事では特定の銘柄・商品をご紹介していますが、投資には様々リスクが伴います。銘柄の購入などは自己責任でお願いします。

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JPモルガン・米国株式・プレミアム・インカム ETF(JEPI)徹底解説 – 特徴と他ETFとのパフォーマンス比較

JEPIの概要

JPモルガン・米国株式・プレミアム・インカム ETF(JEPI)は、米国株式市場の大型成長株を中心としたポートフォリオを構築し、高い配当利回りを目指す上場投資信託(ETF)です。

運用会社はJPモルガン・アセット・マネジメントで、運用上のリスク管理やポートフォリオ構築に同社の豊富な経験と実績が活かされています。

ETF銘柄名称JPMorgan Equity Premium Income ETF連動指数S&P 500 TR
投資地域・資産クラスアメリカ・株式通貨米ドル
52週高値62.600052週安値49.9200
基準価額(ドル)54.92
(2023/04/17)
純資産総額(百万ドル)23,301.98
(2023/03/31)
直近分配金(ドル)・
現地支払日
0.4450
(2023/04/06)
分配金回数/年12
直近現地分配金・
権利落ち日
2023/04/03分配金利回り11.34%
設定日2020/05/20経費率0.35%
2023/03/31

JEPIの魅力

高い分配金利回り

JEPIは、高い分配金利回りを目指すポートフォリオを構築しており、投資家に安定的なインカムを提供します。さらに毎月分配なので、定期的な収入としても計算しやすいですね。

JEPIなぜこのような高い分配金を出すことが可能となっているのでしょうか?

JEPIはディフェンシブな銘柄への分散投資のほかにオプションを活用したカバードコール戦略を取っています。同じくカバードコール戦略を取っているETFに「QYLD」や「XYLD」がありますが、カバードコール戦略では株価の上昇が見込めないというデメリットがありました。

カバードコール戦略とは

「コールオプションの売り」=「決められた価格で買う権利の売却」のため、原資産の価格上昇による収益は限定的になりますが、原資産価格があまり大きく上昇しないと予想される局面等でも、コールオプションの売却によりオプションプレミアムというオプション料を獲得することが出来ます。

保有資産の一定水準以上の値上がり益を放棄する対価として、オプション料を受け取っているため、ポートフォリオで保有している銘柄の株価が短期的に大きく上昇した場合など値上がり益のすべてを享受することができない可能性があります。

そこでJEPIは高い分配金をカバードコール戦略のオプション料で獲得し、株価の値上がりは現物株の保有で賄うという二刀流の投資戦略を取っています。

このことにより「高い分配金×キャピタルゲイン」を可能としたのです。

大型成長株中心のポートフォリオ

JEPIは、米国株式市場の大型成長株を中心にポートフォリオを組んでいるため、成長性が高く安定した銘柄に投資することができます。

投資信託組入れ上位銘柄

名称数量ファンドの割合
ABBV:USアッヴィ2.40 百万382.69 百万1.59
PGR:USプログレッシブ2.65 百万367.96 百万1.53
HSY:USハーシー1.41 百万367.13 百万1.53
MA:USマスターカード946.24 千352.30 百万1.46
KO:USコカ・コーラ5.53 百万351.65 百万1.46
PEP:USペプシコ1.90 百万350.26 百万1.46
V:USビザ1.48 百万345.95 百万1.44
MSFT:USマイクロソフト1.19 百万343.36 百万1.43
UNH:USユナイテッドヘルス・グループ674.96 千340.51 百万1.41
UPS:USユナイテッド・パーセル・サービス(UPS)1.71 百万331.19 百万1.38

JPモルガンの運用力

JPモルガン・アセット・マネジメントが運用を行っており、同社の豊富な経験と実績が活かされています。

JPモルガン

1871年からアメリカの金融業界を支えてきた大企業。長い歴史があり、その総資産は2兆5300億ドルとアメリカ最大の金融機関である。

他のETFとのパフォーマンス比較

ここでは、JEPIと他の一般的な高配当ETFである「バンガード・米国高配当株式ETF(VYM)」や「iシェアーズ コア米国高配当株 ETF(HDV)」「 SPDR ポートフォリオS&P 500 高配当株式ETF(SPYD)」とのパフォーマンス比較を行います。

  • 配当利回り JEPIの配当利回りは、VYMやSDYと比較しても高い水準にあります。これにより、インカム志向の投資家にとって魅力的な選択肢となります。
銘柄配当利回り
JEPI11.34%
VYM3.07%
HDV3.84%
SPYD4.47%
  • 株価パフォーマンス 過去のパフォーマンスを比較すると、JEPIは大型成長株を中心としたポートフォリオのおかげで、VYMやHDV、SPYDと比較しても堅調な株価上昇が見られます。ただし、直近のインフレ抑制のための金利上昇により全体的に株安傾向になっていたので、JEPIも市場の影響を受け下落しています。下落幅はSPYDにと同じぐらいですね。JEPIは割安株だけでなく成長力のあるマイクロソフトなど景気敏感セクターにも現物株を保有しているため下落幅がVYMやHDVなどバリュー株メインでポートフォリオを組んでいるETFよりも下落したと思われます。
引用:Bloomberg
  • リスク 大型成長株中心のポートフォリオであるため、JEPIは市場全体の動向に左右されやすく、ボラティリティが高い場合があります。一方、VYMやHDVはより多くのバリュー銘柄、ディフェンシブ銘柄に分散投資しているため、下落を抑えることができます。

JEPIのセクター比率

JPモルガン・米国株式・プレミアム・インカム ETF(JEPI)のセクター比率は以下のようになっています。

過度にバリュー株に偏っているわけではなく情報技術や通信サービス、資本財などにも幅広く分散しています。

カバードコール戦略がボラティリティの高い銘柄を入れる事でより高いプレミアムを獲得できる性質上、景気敏感株がどうしても入って来てしまいます。

そのため先ほどの比較でもわかるように下落する場合の最大ドローダウンがVYMなどのバリュー株ポートフォリオよりも高くなってしまいます。

ただし、これらの比率は運用会社のポートフォリオ調整により変動するため、最新の情報を確認することをお勧めします。ETFの公式ウェブサイトや投資情報サイトで最新のセクター比率を調べることができます。

JEPIの投資戦略

JPモルガン・米国株式・プレミアム・インカム ETF(JEPI)は、高い配当利回りと大型成長株中心のポートフォリオが特徴のETFです。そのJEPIを利用した投資戦略には以下のようなものがありますのでぜひ参考にしてみてください。

  • インカム投資戦略: JEPIは高い配当利回りを目指すため、インカム投資家にとって魅力的です。定期的な配当収益を得て、リタイアメントや教育資金などの資金需要に充てることができます。
  • 長期成長戦略: JEPIは大型成長株を中心にポートフォリオを組んでいるため、長期的な資本成長を狙った戦略にも適しています。成長性の高い銘柄に投資することで、長期的な資産価値の上昇を目指します。
  • 分散投資戦略: JEPIは米国株式市場の大型成長株に投資するため、他のアセットクラスや地域、セクターに投資しているポートフォリオに組み入れることで、リスクの分散効果を期待できます。
  • ドルコスト平均法: 定期的に一定額をJEPIに投資することで、ドルコスト平均法を利用した投資戦略が可能です。この方法では、市場の上下に関わらず一定額を投資することで、長期的なコスト平均効果を狙います。
  • 配当再投資戦略: JEPIから得られる配当を再投資することで、長期的な複利効果を活用した投資戦略が可能です。配当再投資により、資産の成長速度が加速し、長期的なリターンが向上することが期待できます。ただし、配当金の再投資には税金が掛かるため、一般的なインデックス投資よりも投資効率は落ちてしまいます。

これらの投資戦略は、投資家の目的やリスク許容度に応じて組み合わせることができます。投資家は自身の投資目的やリスク許容度を十分に検討し、JEPIを利用した適切な投資戦略を構築することが重要です。

まとめ

JPモルガン・米国株式・プレミアム・インカム ETF(JEPI)は、カバードコール戦略を使った高い配当利回りと大型成長株を中心とした成長性を見込むポートフォリオが特徴のETFです。

JPモルガン・アセット・マネジメントの運用力により、投資家に安定的なインカムを提供することを目指しています。

ただし、あくまでもアクティブ運用であるため投資のパフォーマンスはファンドマネージャーの手腕に委ねられていることになります。

他の配当ETFと比較しても、JEPIは高い配当利回りと堅調な株価パフォーマンスが魅力的ですが、市場の動向に左右されやすいリスクも抱えています。投資家は、自身の投資目的やリスク許容度に応じて、JEPIをポートフォリオに組み入れるかどうか慎重に検討することが重要です。

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