子供と学ぶお金の授業【1限目】お金ってなに?

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みなさんこんにちは小市民投資家のNAOMARUです。

この記事では親子で学べる金融知識をわかりやすく解説していきます。

第1回目の授業はズバリ「お金ってなに?」です。

お金の本質をしっかり理解してこれからのお金の勉強の土台を作りましょう。

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子供と学ぶお金の授業【1限目】お金ってなに?

そもそもお金とは何でしょうか?

お金って物を買う時に使う物でしょ

正解!じゃあなんでお金を払うと物が買えるのかな?

どういう事?お金だからでしょ?

お金って言ってもただの紙だよ。それを渡すだけでなんで物がもらえるのかな?

う~ん、そういわれると…よくわからないな

お金は価値を目に見えるようにしたものつまり「価値の代替物だいたいぶつ」なんだ

価値の代替物?

そう、それを理解するにはまずお金がどうして生まれたのかを知る事から始めよう

お金の誕生

太古の昔、人々は物々交換で物を流通させていました。

しかし、物々交換ではある問題が起こります、それは受給じゅきゅうのバランスがあわないという事です。

受給とは「需要じゅよう供給きょうきゅう」の略で、需要=欲しいもの、供給=あげれるものです。

例えば

Aの人は魚が欲しいと考えていて、Bの人は野菜が欲しいと考えています。

Aの人が野菜を持っていて、Bの人が魚を持って入れば受給が成立しますから、物々交換が成立します。

しかし

Aの人が野菜を持っていても、Bの人が肉を持っていたらどうでしょうか?

Bの人は魚が欲しいわけですから需給があいません。そのため物々交換が成立しなくなってしまいます。

このように物々交換では何かと不便なのです。

そこで登場したのが「価値のある物と交換する」という考え方です。

野菜は「価値のある物」何個分

肉は「価値のある物」何個分

というように「価値のある物」に置き換えるわけです。

そうするとたとえ相手が魚を持っていなくても魚に変えることのできる「価値のある物」と交換さえしてしまえば、魚を持っている別の人のところに行って「価値のある物」と魚を交換してもらえる

という仕組みが出来上がったのです。

しかしその「価値のある物」というものはみんなが価値があると思えなければなりません

そのため「価値のある物」の対象は貝や石、布、塩などの誰にとっても貴重で利用価値が高く、かつ長く保存がきくモノが使用されました。

その中でも特に好まれたのが金・銀・銅などの「金属」です。

お金」の誕生ですね。

紙幣と硬貨の誕生

お金というものが誕生しても、まだまだお金を信用できない人もいました。

そのためお金は金や銀で出来たりとお金自体が高価なもので出来ているのがほとんどでした。

「金貨」や「銀貨」、日本だと「大判」「小判」などがそうですね。

しかし、金貨や銀貨はとても作るのが大変で、重く持ち運びが大変な事が難点でした。

そこで金貨との交換が保証された保証書(手形)を作ることにしました。

その保証書(手形)は「金貨と同等の価値」があるため、その手形で物を売り買いする人も出てきました。

これが紙幣の原点です。

この原理を利用して、政府は日本銀行にっぽんぎんこうを作り「金と交換できる紙」として「日本銀行券=紙幣」を発行しました。

その当時は交換できるという意味で「兌換紙幣だかんしへい」と呼ばれていました。

紙幣はただの紙切れなので「金と交換できる」という「信用」が必要だったわけです。

金本位制きんほんいせいと呼ばれています。

しかしこれには問題がありました。

銀行がいつまでも紙幣と交換できる金を大量に持っておかなければならないという点と、

交換できる金が無ければ紙幣を発行できないという点です。

そんなこともあり、長い年月が経ち紙幣も世界的に信用が出来てきた時に

政府はこの「金と交換できる」というのを廃止し「不換紙幣ふかんしへい」となりました。

※金本位制から管理通貨制度に切り替わりました。

金と交換できなくなっても紙幣にはそれなりの信用が出来上がっていましたので、今でも紙幣には価値があると思われ世界中で使われ続けているのです。

つまり、お金とは「価値あるものという信用」で成り立っているものなのです。

お金の価値は変わる?

そんな信用で成り立っているお金ですが、実は時代が流れるにつれて価値が変わっていることをご存知ですか?

よく昔の千円と今の千円とは価値が違うとか聞いたことありませんか?

昔は100円でお蕎麦が食べれたとか、サラリーマンの初任給が2千円だったとか。

これはお金の価値が変わってきている証拠なんです。

そもそもお金の価値とはどのようにして決まるのでしょうか?

結論、お金の価値は物との需要じゅよう供給きょうきゅうのバランスで決まります。

例えば

みんなが欲しいゲーム機でも大量に生産されていれば値段は安くなります。

しかし、少量生産で手に入りにくく皆が欲しがったら希少価値がつき値段は高くなりますよね。

これはお金にも当てはまります。

1万円はみんなが沢山持っていないから価値がありますが、みんなが10億円もっていたら1万円の価値はそれほどなくなるのは想像できますよね

すると例えばりんごを売っている人もりんご1個に対して1万円もらっても対して儲からないのでどんどんりんごの値段を上げていきます。

りんご1個10万円とか100万円とかですね。

これを「インフレーション(インフレ)」と言います。

インフレとはお金の価値が下がり、物の価値(物価ぶっか)が上がることを言います。

実際に昔、ドイツが第一次大戦後、国家的な赤字を賄うために大量に紙幣を発行した結果。

物がないのにお金だけが大量にある事態になり物価が急上昇、物凄いインフレを起こしました。

この物凄いインフレは「ハイパーインフレ」と呼ばれ、当時ドイツのパンの値段は1兆マルクを超えていたと言われています。

そのためお店には長蛇の列が並び、餓死者も続出したそうです。

※現在ではこのような事を避けるために通貨の発行国は「インフレ率2%」を目標に発行の調整をしています。

このようにたくさんの紙幣を刷り過ぎた結果、お金と物の需要と供給のバランスが崩れ、お金1枚の価値が極端に低くなってしまったのです。

つまり先に話したサラリーマンの初任給2千円だった頃に比べて、みんなが千円をたくさん持つようになったので、千円の価値が次第に下がってきたという事です。

お金の価値とは時や世情によって常に変化しているものなのです。

世界の通貨

それでは世界の通貨を見てみましょう

日本が発行できる唯一の通貨で世界でも流通しているのが「円」。

世界の証券取引所でも取引がされているので信用度は高いです。

私たちは日本にいるのであまり気にしませんが、自分たちで通貨を発行できず、他の国の発行した通貨を使っている国もたくさんあります。

ドル

「dollar」と呼ばれ、アメリカのワシントンDCにある米国財務省が発行しています。

世界的に流通していて最も使われていることから、基軸通貨きじくつうかとも呼ばれています。

ユーロ

ヨーロッパは小さい国がいくつもあります。そしてそんな国々が別々の通貨を持っていました。

しかしそれだといちいち両替をしなくてはならないし、商売がしづらいというデメリットがありました。

特にさっき話したようにその国の信用がなくなったら突然お金の価値も変わってしまいとても面倒です。

そこで新しい「ユーロ(euro)」という通貨を作ってヨーロッパの通貨をまとめました。

そのまとめた国々を「ユーロ圏」と呼ぶようになったのです。

【ユーロ圏の国々】

  • オーストリア
  • ベルギー
  • キプロス
  • エストニア
  • フィンランド
  • フランス
  • ドイツ
  • ギリシャ
  • アイルランド
  • イタリア
  • ルクセンブルク
  • マルタ
  • オランダ
  • ポルトガル
  • スロバキア
  • スロベニア
  • スペイン
  • リトアニア
  • ラトビア

このようにドルや円、ユーロなど様々な通貨がありその国に旅行に行ったりやビジネスをする場合は自分の国のお金を両替しなければいけません。

よく空港の近くに両替所がありますよね。

しかし先ほども言いましたようにお金はその時の需要と供給で価値が上がったり、下がったりしています。

それを表しているのが「為替かわせレート」です。

引用:livedoorblog

この為替レートに従ってお金を両替します。

よく経済ニュースで円安ドル高とか、円高ドル安と言いているのはこのレートから見て、今は円よりもドルの方が高い傾向にあるよという事を言っているのです。

※現在では1ドル=100円を基準にしています。

あまり気にしてないかもしれませんが、この為替かわせを覚えておくとビジネスをする時にとても役に立ちます。

例えば

1ドル=100円の場合

1ドル=200円の場合

50ドルのジーパンを海外から買おうとすると…

1ドル=100円の時⇒5,000円 1ドル=200円の時⇒10,000円

と、1ドル200円の場合とても高い値段で買ってしまう事になるのです。

逆に海外の人は日本で10,000円の物がたった50ドルで買えるのでいっぱい買ってくれそうですよね。

このように為替と私たちの生活とは密接に関わっているんです。

価値と価格の関係

ここまでお金の歴史を見てきましたが、お金の価値は需要と供給によって変化するというのが分かって頂けたと思います。

そしてそれが変動することも理解できたかと思います。

でも私たちの生活の中で物の価値というものを図るのは価格ではありませんでしたか?

高いものであれば「価値がある」

安いものであれば「価値が低い」

と思っていませんでしたか?

しかし、値段というのは先ほども言いましたように為替かわせ物価ぶっかの変動によって大きく変わります。

その中で本当に「高いものが価値がある」「安いものに価値がない」と言い切っていいのでしょうか?

もしかしたら、今は高いだけですぐに価格が下がってしまう物かもしれません。

価格とはそれぐらい不安定なものなのです。

特にお金を持つとついつい「欲しいもの」の中で「高いもの」を選びがちです。

本当に自分に必要なもの「価値」のある物を見極めて無駄遣いをしないようにしましょう。

Written by NAOMARU

もっと詳しく知りたい方へ

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