皆さんこんにちは小市民投資家のNAOMARUです。

今回は利益確定について話したいと思います
利益確定とは保有株を売ってお金に替えること「評価益」を確定させるため利益確定と言います。
これは利益だけではありません、損失も同じですね。損失を確定させることは俗に「損切り」と言われます。
投資は「買う」のは簡単だが「売る」のは買うより難しいと言われるぐらい利益確定のタイミングは悩みます。
特に投資初心者の方はこの利益確定が難しく、買ったはいいけどいつ売ればいいのだろうと思っていて、株価が下がった時に狼狽売りをしてしまい、結局マイナスになって投資をやめてしまったという方も居るのではないでしょうか。
なぜこのようなことが起こってしまうのでしょうか?
それは各々の投資方針や買い付けた理由で利益確定するタイミングが異なるからです。
短期トレードや長期投資など異なる投資方針で同一銘柄を購入する事は多々あります。
しかし、投資家初心者はそれを混同してしまいがちでSNSなどの情報に流されて狼狽売りをしてしまったりもします。
今回はそんな利確タイミングを投資手法別に解説していきたいと思います。
※注意 利確タイミングは個人の理由により様々なので、この記事はあくまで一例です。自己判断でお願いします。
- 投資方針による利益確定のタイミング
- 各々のメリット・デメリット
株式投資の利益確定 いつすればいい?
それぞれの投資手法と利益確定のタイミング
前述した通り利益確定のタイミングは投資手法に起因します。
投資手法と利益確定のタイミングはこちら。
利益確定 | 損切り | |
---|---|---|
短期/中期トレード | 想定外の動きが出たら利益確定 | 想定外の動きが出たら損切り |
長期個別株投資 | 業績順調であれば短期の調整で利確はしない | 企業業績の悪化や長期トレンドの転換 |
インデックス投資 | 目標金額や年齢、自身のFPに合わせて取り崩す | 損切りしない |
高配当株投資 | インカム目的のため取り崩さない | 業績の悪化、配当の方針転換など |
これはあくまで一例でありこれが絶対ではないです、特に短期トレードなど様々な利確手法がありますので自身の投資方針があるならそれに従ってください。
しかし、今利確タイミングに悩んでいる、自分の投資方針が分からないという方は参考にしていただければと思います。
短期トレードの場合
デイトレードや、短期.中期トレードの場合かなり利益確定の方法が乱立しています。
そのため自分に合った利益確定の方法が見つかっているならばそれに従って動くべきです。
ただし、大まかに言えばどの投資方法を見ても短期トレードの場合
「想定外の動きを見せたらすぐに損切(利益確定)」
というのが基本にあります。
だらだらと下落を続けて含み損を抱えてしまった時に「もう少し持てば上がる」という邪念にとらわれずスパッと損切(利益確定)出来る人ほど短期トレードで利益を上げています。
これは自分が想定していた動きとは違う動きをした場合すぐに切れる判断力が必要で、その判断をミスるとどんどん傷を広げていくだけだと様々なトレード本で一貫して言われています。
また、利益に関してはある程度目標金額にいったら利確する、何%上昇したら利確する、という方法もありますが、これも想定内で動いているのであれば上昇の途中で利益確定する必要はないと考えます。
トレードの初心者がよくしてしまうのが「早い利食い、遅い損切」です。
利益が上がっている場合はできるだけ利益を伸ばし、何かおかしな動きが起きたら即撤退を心がけましょう。
短期トレードの利益確定 メリット・デメリット
早い決断力が求められる短期トレードの利益確定のメリットはうまく行えれば大きく儲けることが出来ますが、判断力に委ねられるため。勝てる人になるにはそれなりの経験値が必要になります。
チャートを毎日眺め、チャートの動きを理解し、出来高や板、移動平均線などを理解し、チャートの特徴を理解しないと勝てません。
それでもチャートはランダムウォークを繰り返すので負けている人も沢山います。
短期トレードは長期投資と違い「勝つか負けるかの世界」です。
冷静な判断力で利益確定、損切が出来なければ短期トレードで戦うのはおすすめしません。
長期個別株投資の場合
投資は短期であればあるほど「需給」によって株価は動きますが、長期であればあるほど「ファンダメンタル」に収束していきます。
そのため長期の個別株投資では短期の株価の動きで利益確定をすることはありません。
むしろ安くなったところを買い増す人もいます。
これは企業の業績によって「目標株価」が計算できるからです。
目標株価=PER×EPS
現在の価格が企業価値から算出した目標株価より下回っているのであれば「割安」と判断して買い増します。
今後その目標株価を目指して株価が戻ってくることが想定されるからですね。

先に説明した短期トレードとは全く利益確定のタイミングが異なる事がわかります。
長期投資ではむしろ割安で買い向かうタイミングなのです、株式相場が上昇や下降を繰り返しジグザグに移動する理由がわかりますね。
長期個別株での利益確定は基本配当金などのインカムゲイン、もしくは自分の都合で一部取り崩すなど、明確な取り崩しタイミングはありません。基本は「売らずに保有する」がメインの考え方です。
しかし、それでも損切タイミングが無いわけではありません。
企業の平均寿命は20年と言われています。
長期で個別株を保有しているとどうしても業績悪化、ライバル企業の進出、トレンドの変化などで衰退していく会社も存在します。
そんなファンダメンタルに異変が起こった場合は損切が必要な時があります。
投資家は慈善事業ではありません。衰退していく企業にお金を預け続けるのは資本主義ではありません。見切りをつけて資金を回収し新しい会社に投資するという判断が迫られます。
長期個別株の利益確定 メリット・デメリット
長期の個別株投資は直近の株価の値動きを気にしなくていいというメリットがありますが、それには裏づけとして、直近下落しても信頼して保有できる企業なのかを徹底的に調べる必要があります。
このことをしていないと大きな下落を起こした時に、この会社は大丈夫なのだろうか?という疑心暗鬼に陥ってしまい狼狽売りに走ります。
そのためにも決算書を読んだり、四季報や企業のIR情報などを読んで企業のファンダメンタルを分析し企業を信頼しなければなりません。
ETFや投資信託と違って個別株には常に信用リスク(倒産リスク)が脳裏にチラつくからです。
しかし、ファンダメンタル分析はなかなか難しく、決算書の読み方や企業の収益構造を理解するなどの知識が必要になってくるので、投資に踏み切るにはそれなりに時間がかかるのがデメリットです。
また長期で保有しているという事はそれなりに会社に愛着を持ってしまいますから、いざ業績悪化してトレンドが変わった時に、切り替えて売る事が出来るのかも難しい点です。
インデックス投資の場合
インデックス投資は個別銘柄の長期保有ともまた少し違った特性を持っています。
それは信用リスク(倒産リスク)がほぼ皆無だということです。
いくつもの企業の平均値で構成されるインデックスは1企業の業績不振が与える影響は良くも悪くも軽微です。
そのため投資初心者にも貯金に近い感覚で積み立てられるのがインデックス投資の魅力です。
これは取り崩す時にも言えることで、株価をあまり意識することなく、むしろ自分の年齢や自身のファイナンシャルプラン(FP)で立てた目標金額で取り崩し開始を決めることが多いです。
この安心感から投資初心者は先ずインデックス投資から初めることが王道ですし、ドルコスト平均法を使った積立投資が有効だと考えます。
しかし、参入障壁が低く投資初心者が多いため一旦暴落が起きたら狼狽売りをしてしまう人も多いのも事実。
ただ、ドルコスト平均法は暴落時にこそ多く買える仕組みなのでそれを理解して始める必要があります。
またインデックス投資とはいえ全てのインデックスが優秀とは限りません。
インデックスだからといって聞いたことのない良くわからないインデックスに連動した投資信託は危険です。
S&P500や全米株式インデックス等であれば問題ありません。
インデックス投資の利益確定 メリット・デメリット
インデックス投資のメリットはなんと言ってもその堅実性です。
コツコツ積立てることで将来の取り崩し設計はしやすいです。
しかしそれ故、出口戦略をあまり考えていないと注意が必要です。
積立投資は資産が積み上がっている時期が1番危険で、価格が下がると一気に大きな金額がなくなります。
インデックス投資のデメリットとして、良くも悪くも市場平均のため暴落をもろにくらうという事が挙げられます。
そのためインデックス投資の出口付近で大暴落が起こってしまい、そのまま取り崩し期間に入っしまうと最悪資金が枯渇してしまうという状況にもなりかねません。
特に株式インデックスだけのポートフォリオを組んでいると危険です。
株式はインデックスと言えどボラティリティが高く、暴落が起こった時に50%以上価格が下落することも起こります。
事実リーマンショックの際、S&P500指数は−55%以上の暴落を1年間続け、暴落前の最高値を更新できたのは5年後でした。
そのため資産拡大してきた時は、他の低ボラティリティのアセット(債券や金など)を含めてリバランスを行う必要があります。
しかし、インデックス投資をしている方の多くが「ほったらかし」という状況が多いのも事実です。
これはインデックス投資のメリットでもある堅実性が裏目に出ているからです。
いくら堅実に推移しているインデックスであってもリバランスなど最低年に1度はメンテナンスをしてみましょう。
高配当株投資の場合
高配当株投資に関しては他の投資戦略と違い、基本的に利益確定を行いません。
なぜなら配当金という確定利益を自動で入金してくれるからです。
インカムゲイン目的の高配当株投資は基本その株数を増やし続けることに意味があります。
株数をできるだけ多く持つことで多くのインカムゲインを得ることが出来ます。
そのため株数を減らすようなキャピタルゲインを狙った利益確定は行わないのが基本です。
目に見えて入金されるお金が増えていくので投資初心者の方は投資をしている実感を受けやすくモチベーションが上がります。
また少しずつでも日々の生活の足しになるのは投資体験としては良い経験でしょう。
しかし、高配当銘柄と言われる企業の多くは成長しきった成熟企業です。
成熟企業は事業投資をする余地が少ないため利益を株主に多く還元しています。
そのため今後の企業の成長、株価の値上がりを期待できる銘柄は少ないです。
高配当株投資の利益確定 メリット・デメリット
先ほどもお伝えした通り、高配当株投資はキャピタルゲインを狙った利益確定をしなくていいというのが、大きなメリットと言えるでしょう。
そのため株価の上昇、下落に一喜一憂することなくずっと保有しておけば、日々のインカムを楽しむことが出来るので、他の投資戦略と違い精神的にも安定します。
しかし、高配当株投資は二つのデメリットがあります。
それは売り時は無いが、買い時は考えなければならないという事。
それと減配の恐れがあるという事です。
一つ目の買い時を考えるというのは、高配当株投資は配当利回りを大きくする事がとても大事です。
そのため、配当利回りが大きくなった時に狙って買う必要があります。
配当利回りが大きくなる時とはどういう時でしょうか?
それは株価が下がる時です。
配当利回りとは株価に対して配当金がどのくらいの割合を占めているかで計算されます。
株価と違って配当金はそんなに変動する事はありません。
つまり株価が安くなると必然的に配当利回りが高くなり、逆に株価が高くなるとその分、配当利回りは低くなります。
そのため高配当株投資はただ積立購入するのではなく、株価が安くなり配当利回りが上昇した銘柄を狙って購入するアクティブな投資法なのです。
これが理解できていない投資初心者が高配当株投資を始めると、ある時点で高配当だった銘柄を積み立て購入してしまい、
いつの間にか株価が上がって配当利回りも低くなっているのに定期買い付けを続けてしまう。なんてことも起こりえます。
また、せっかく株価が暴落して利回りが高くなったのにその時買い付けるお金を用意していなかったという人もいます。
高配当株投資はキャッシュポジションも大事なのです。
またもう一つのデメリットとして「減配」もあります。
高配当株銘柄は成熟企業が多いためボラティリティが低く、安定していると言われていますが。
それでも企業業績が悪化したり、スキャンダルなどで株価が下がり、それにつられて「減配」という事も無くはないです。
また経営方針を変更して増配をストップしたり、企業の成績によって配当を減らすなどの方針転換も多々あります。
それを知るにはやはりIR情報などを確認しておく必要があります。
個別銘柄の高配当株投資が怖いという方は高配当ETFがおすすめです。
高配当ETFであればデフォルトリスクや企業の経営方針などを気にする必要もありません。
まとめ
いかがだったでしょうか、今回は様々な投資戦略による利益確定についてご紹介してきました。
投資において利益確定が全てです。
利益確定しなければ「絵に描いた餅」利益確定してこそ投資は意味をもちます。
自身の投資方針がどれに当たるの、しっかり理解してそれに適した利益確定をしていきましょう。
みなさんの充実したマネーライフを応援しています🐽

MONEY GROW UP!
Written by NAOMARU
コメント