皆さんこんにちは小市民投資家のNAOMARUです!
今回は人気の高配当株投資、特にSPYDやVYMなどの高配当ETF投資とインデックス投資のどちらが資産形成に向いているかをご説明します。
高配当株投資は毎月や4半期に一度配当金をもらえるので、収入の柱の一つとしてとても人気になっています。
その一方で積み立てのインデックス投資が資産形成の基本ともいわれています。

インデックス投資と高配当株投資ってどっちがいいのかしら?
資産を増やしたいけど損はしたくないわ

インデックス投資と高配当株投資の両方をやってるけど、どっちを優先させたほうがいいんだろう?
結論から言うと「資産形成(資産増大)を目的とするならインデックス投資」が高配当株投資より優れています。
高配当株投資はインカムゲインが入ってくるので投資をしている実感や第二の収入の柱になりえますが、資産増大を目的としているのであれば断然インデックス投資に分があります。

ではなぜそのような事が言えるのでしょうか。
今回はインデックス投資と高配当株投資の仕組みを考え、なぜインデックス投資の方が資産増大に向いているのか、高配当株投資に向いている人、向いていない人までを解説していきたいと思います。
それではいきましょう!
- 高配当株投資よりインデックス投資が資産形成に向いている理由
- 配当の仕組み
- インデックス投資と高配当株投資のメリット・デメリット
- インデックス投資が向いている人・高配当株投資が向いている人
インデックス投資と高配当株投資どっちがいいの?
高配当株投資とは
以前までの高配当株投資とは、配当利回りの高い高配当の個別株を選定して投資するというのが一般的でしたが、
最近では米国3大高配当ETF(VYM・HDV・SPYD)がとても人気です。
これは優良な米国株の中で高配当な銘柄を集めているので、配当利回りも高くデフォルトの危険も少なくさらにインカムゲインも得られるというのが人気の理由です。
ETFなので基本的には配当金を得たあと再投資するには自分で購入しなければなりませんが、手元にお金が入ってくるので投資している実感を得やすく特に投資初心者に人気となっています。
しかし、この「配当金」には大きな落とし穴があります。
この配当金により資産増大が阻まれている可能性もあるのです。
それは企業の利益の使い方を見るとわかりやすくなります。
配当の仕組みと株主還元の考え方
配当金は利益の一部
そもそも企業は利益を上げるとその利益を4つの使い方に分類します。
- 事業内投資(事業を発展させるために使う)
- 内部留保(万が一の為に使わずにとっておく)
- 自社株買い(自社や子会社の株を買って株価を上げる)
- 配当金(株主に分配する)
企業は利益をこの4つのどれかに当てることになります。そして、株主還元とは事業内投資や自社株買いで自社の株価を上げて還元する方法と、配当金として直接分配して還元する方法とに分かれるのです。
インデックス投資は企業が自分の利益を自分の会社の為に使って株価を上げる方法で利益を求めるタイプです。(キャピタルゲイン)
逆に高配当株投資は企業の利益を株主に直接還元させる方法で利益を得るタイプなのです。(インカムゲイン)
この事から何が分かるかというと、配当金が多い会社は株主に利益を分配しているので事業拡大に当てるお金が必然的に減るということです。

[高配当企業]1000万円の利益⇒配当金200万円⇒事業内投資800万円⇒事業拡大しずらく株価は上がりずらい
[無配企業]1000万円の利益⇒事業内投資1000万円⇒事業拡大し結果、株価が上がる
なので、高配当株の企業というのは事業拡大があらかた済んだ成熟企業が多いのです。
そのため企業の株価が上昇することが少なく、配当は出るけど株価は下がるということになり結果トータルリターンが減る場合もあるのです。

≪インデックス≫青:QQQ 黄色:S&P500/≪高配当ETF≫水色:SPYD オレンジ:VYM 紫:HDV
利益確定で税金もかかる
また、配当金は一時的な「利益確定」なのでこれには税金がかかります。
税金は20.315%ほどかかるので、10,000円の配当金を得てそれを再投資する場合約8,000円程度になってしまうということです。
投資信託のインデックス投資であれば基本配当金は自動で再投資されるので税金はかからず、その面でもインデックス投資の方が有利であるといえます。
以上の2点の理由で資産形成(増大)を目的にするならば高配当株投資よりもインデックス投資をした方が合理的でトータルリターンも見込めます。
では高配当株投資はメリットが無いのかというとそうではありません。高配当株投資には高配当株投資のメリットがあります。
次に各々のメリットデメリットを見ていきましょう。
インデックス投資のメリット・デメリット
- 利益はそのまま再投資されるので複利の力が最大限に生かされる。
- 配当金という「利益確定」をしないので税金がかからない。
- 成長企業も含まれるので株価が上がりやす。
- 「含み益」という数字だけなので投資の実感が得にくい
- 暴落した時に現金というプールがない
インデックス投資のメリットは前述した通り、利益はそのまま再投資されるので、複利の力が最大限生かされ資産増大に効果的です。
また途中で税金もかからないのでその分でも有利です。
しかし、含み益という数字だけが増えていっているだけなので、投資としての実感が少なく。よく「複利の実感がない」などという意見もあります。
また、含み益は上下動が激しく含み損になってしまう可能性もあり、そのため耐えられず投資をやめてしまうという方もいます。
また、自動で再投資され手元に現金が入らないため、いざ暴落した時に買い増したいと思っても手元に現金がないということもデメリットのひとつです。
高配当株投資のメリット・デメリット
- 手元に現金が入るため、投資の実感が得やすく長く続けやすい
- 株価が下がった時は逆に利回りが高くなるので株価の下落を抑える効果がある
- 配当金として現金をプールして置けるので、暴落時に買い増すことが出来る
- 配当金を使ってしまうと、複利の効果がなくなってしまう。
- 配当金は「利益確定」の為その都度税金がかかる
- 成熟企業が多いため株価の上昇はあまり見込めない
高配当株投資のいいところは何度も言う通り「投資の実感」にあります。
自分が何もしなくても手元に現金が入ってくるのを実感するとやはりうれしいものです。
まさに「不労所得」ですね。
その実感はとても大事で、人によっては長く投資を続けていくことの原動力にもなります。
そのためには多少税金を払って、投資効率が落ちても良いという方がいてもいいと思います。
また現金として手元に置いておけるので、いざ暴落が来て株価が下がったり、配当利回りが高くなった時などに買い増すための軍資金として持っておくのもいいでしょう。
では次にそれぞれの投資戦略を考えてみました。
あくまで一例ですが、それを見て自分に向いているか向いてないかの参考にしてみてください。
コツコツ長期積み立てのインデックス投資か、押し目買いの高配当株投資か
インデックス投資はまさに積立投資向きの投資手法です。
人間の経済活動が続く限り超長期で見れば株価は上昇していきますし、成長企業の入っている優良指数に連動したファンドにドルコスト平均法を使ってコツコツ積み立てていけばほぼ間違いなく資産を増大することが可能でしょう。
株価に一喜一憂せずに積立貯金と思ってコツコツ積み立てていく方に向いています。
高配当株投資は入ってきた配当金を現金プールにして、いざ株価が暴落して配当利回りが高騰した時に買いあさる「押し目買い」が好きな人に向いています。
そのためインデックス投資のように毎月積立をして再投資するのには向いていません。無駄に税金がかかってしまいます。
むしろ市場の動向をみて株価が高く利回りが低い時は配当金を温存し、株価が安くなり利回りが高くなってきたらその資金を投下するというアグレッシブな投資方法の方が向いています。
まとめ
NAOMARU的投資方針
いかがだったでしょうか、今回インデックス投資と高配当株投資を比べてみましたが、皆さんはどちらがお好みですか?
どちらも一長一短あって面白いですね。自分に合った投資方法が見つかればうれしいです。
ちなみにNAOMARUはこのハイブリットを目指しています。
資産が拡大するまではインデックス投資で資産を拡大させて、資産が大きくなったらその何割かを高配当に回して配当金を得る。
もしインデックス投資の最中に手元に現金が欲しくなったら4%以内で切り崩して「疑似インカムゲイン」にするという方法です。
そのほかにもTECLを使った「セルフ分配金」も実験中です。
収入の柱が増えたらいいな☆
以上、皆さんの充実したマネーライフを応援しています!
Written by NAOMARU
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