なぜ⁉ 株高で投資家が嫌われる理由

投資情報

皆さんこんにちは小市民投資家のNAOMARUです!

日経平均が30年ぶりに3万円代を突破しましたね☆

これは1990年7月ぶりの快挙です。日本経済がバブル崩壊で大幅な経済悪化を受け株価を急落させてから30年もの月日が経ちました。

私はこのニュースを受けて、素直に「おめでとう!」と喜びましたが世間ではそうではなかったようです。

ニュースのコメンテーターの方々から語られる言葉はどれもこれも「実態経済と乖離している」「貧富の差が開く」「マネーゲームだ」などなどどれもまるで「株高」が悪いかのような言い方です。

しかも「投資家」に対して富裕層だけが得をする社会になっているという意見が多数でした。

このニュースを見て私ははっきり言ってム・カ・ツ・キ・マス!

なぜこのような意見なのか、なぜ投資家は嫌われるのか深堀ってみました。

この記事でわかる事
  • 投資家が嫌われる理由
  • 日本人のファイナンシャルリテラシーの低さ
  • 人を縛る「現状維持バイアス」とは
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一面だけで判断される株高

まず今回の株高が単に日経平均でのみ語られていることに違和感を覚えます。

日経平均はTOPIXの時価総額を基準価額で割る算出方法ではなく225銘柄の株価平均である事。

なので、セクター別にみれば一部の業種がその価格を引き上げているに過ぎないのです。

小売業は主にファーストリテイリング。これは巣ごもり需要で家にある不用品売買が盛んになった事や、電気機器ではクラウドサービスのファナックが株価を上げているのもテレワークが推進されて業績を上げた事が要因とされます。

引用:日本経済新聞

このように、コロナ禍でその分野に注目されたことや企業努力により業績を上げているのです。

裏を返せばそれ以外の企業はまだまだ業績を上げれず株価は低迷中です。

それを一括りにして「実体経済とかけ離れている」とするのはナンセンスです。

また、「金融緩和で富裕層にお金が集まり、お金持ちだけが儲けている」や「貧富の差が広がる」等というのもおかしな話です。

特に小市民投資家の私からすれば「証券口座なんか0円で作れるんだから投資する側に回ればいいじゃないか」と思ってしまいます。

まるで投資家はお金持ちにしかなれないものという感覚が今だに日本に根付いていることに驚きます。

あのニュースのコメンテーターの方々は証券口座をお持ちではないのでしょうか?

証券口座を持っていて少額でも投資していたらそんな言葉は出てこないと思いますが…

一緒くたに語られる「投資家像」

そもそも投資家と言っても千差万別いろんな方々がいます。

様々な投資スタイル
  • 短期売買を行うデイトレーダー
  • 中期売買を行うスイングトレーダー
  • 長期積み立てを行うインデックス投資家
  • インカムゲイン狙いの高配当投資家
  • 為替取引を行うFXトレーダー
  • 不動産を扱う不動産投資家
  • 金を取引する金投資家
  • 国債、社債を取引する債券投資家

これらには様々な手法があり、投資戦略も様々です。

それを一緒くたに「投資家」として語られて、まるでマネーゲームでお金儲けをする人たちという感じで括られるのは全く認識不足にもほどがあります。

特に少額から老後のために資産運用でコツコツインデックス投資をしている方々に対しては失礼というに他なりません。

また短期トレードを行っている方々に対しても、それを行うにはかなりの知識が必要ですしそれにはチャート分析などのかなり勉強と訓練をしたはずです。

そして何より伝えたいのは短気だろうが長期だろうが、投資をしている人はリスクをとっているということです!

投資の世界では

リスクとリターンは表裏一体

という言葉があります。

高いリターンはそれなりにリスクがあり、低リスクの物はリターンも低い。そういった認識の中でリスクを取って自己責任で投資をしているわけです。

それをリスクも取らない人間が外野からリスクを取っている人間に対して文句を言うのは失礼にもほどがあります。

なぜこのような認識が一般に浸透してしまっているのでしょうか?大手メディアのコメンテーターが発言してしまうのはどうしてでしょうか?

これには日本のファイナンシャルリテラシーの低さがあげられると思われます。

今だに低い日本のファイナンシャルリテラシー

では日本のファイナンシャルリテラシーはどれくらい低いのか、調べてみると残念な結果でした。

下記はマスターカードが行ったアジアでの財務リテラシー調査です。

調査項目
  • 基本的な金銭管理:予算管理、貯蓄、クレジットカード利用の責任など、基本的な金銭管理に関する回答者のスキルを査定
  • 財務計画:金融関連の商品、サービス、概念に関する知識、および資金需要に備えた長期的な計画能力を査定
  • 投資:投資に伴うさまざまなリスク、投資商品、必要なスキルに関する基本的理解を査定

※調査期間は2012年と少し古いです

引用:MasterCard調査

日本は中国やインドにも負けて堂々の最下位。しかも投資については10ポイント以上インドから差をつけられています。

世界で見てもかなりの低位置にランキングされてます。

引用:Atlas

なぜこのようにファイナンシャルリテラシーが低いのでしょうか。それは学校での金融教育が全くなされていなかった現状があります。

国語や数学などの試験科目ばかりが集中され、生活に必要な金融教育がなされず。そのため教えられるチャンスがあるのは親からでしかありません。

しかしその親でさえもファイナンシャルリテラシーが低いため、満足に金融教育が育たないまま社会に出されるのです。

そして、その知識の無さが「投資家=お金儲け=悪」という誤った認識を持たせている原因でもあります。

さらに恐ろしいのは、そんな金融知識が無い人たちがクレジットカードをいとも簡単に発行し、リボ払いなどの高利貸しに手を付けてしまう現実です。

「現状維持バイアス」から抜け出し経済的自由に

こういった誤った認識や無知で投資を否定的に見る方がいらっしゃいますが。ではなぜファイナンシャルリテラシーを上げたり、証券会社に口座を開こうと行動しないのでしょうか?

それは主に「現状維持バイアス」が掛かっているからなんです。

現状維持バイアスとは

現状を基準として変化を受け入れずに固執する心理傾向。

  • 損失を回避したい
  • デフォルトから変更したくない
  • 慣れ親しんだものを好む

現状維持バイアスは誰にでも陥る可能性があり、リスク回避をするのは「種の存続」という観点において合理的な選択であるからです。

特に人間は利益と損失が全く同じでも損失を大きく感じてしまうのです。

例)投資する時に次の可能性がある‣50万の利益か50万の損失(やりたくない)⇒50万の利益か15万の損失(これぐらいならやってもいいか)

しかし、ビジネスの世界では茹でガエルという寓話があり。

「カエルはいきなり熱湯に入れられるとすぐに逃げ出すが、水に入った状態でゆっくり温度を上げていくと、いつの間にか出られない温度になって茹で上がってしまう」

現状維持に甘んじていることの危険性とそこから抜け出す難しさをよく表していますね。

現状維持バイアスにかかっている人はそこから脱却して前に進んでいる人を否定し、引き戻そうとします。

このサイトを見ている方は日々金融リテラシーを上げようと勉強している方々だと思うので、こういった言動に惑わされず。しっかりと資産形成していきましょう!

今回は少し愚痴っぽくなってしまいましたが…

皆さんの充実したマネーライフを応援しています☆

Written by NAOMARU

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