皆さんこんにちは小市民投資家のNAOMARUです。
今回は投資初心者の方がやりがちな失敗とその対処法について解説します。
株価が暴落すると自分の築き上げていった資産がみるみる減っていきます。
投資初心者の方はそれに対してどう対処していいかわからずついやってはいけない失敗をしてしまいます。
今回はそんな暴落時に絶対にしてはいけない失敗例とその対処方法について解説します。
この記事を読めば株価暴落時にどのような心構えで対処すれば良いかがわかりますよ。
- 初心者がよくやってしまう失敗
- 暴落時に失敗しない対処法
暴落時に投資初心者がやってしまう失敗3選
投資初心者が落ちいりやすい失敗には次のような事が挙げられます
- 株価下落に耐えられず「狼狽売り」
- 最初の「投資方針」を変える
- 「落ちるナイフ」を掴みに行く
この3点がよく投資初心者の方がしてしまう失敗として挙げられます。
なぜこのような事をしてしまうのでしょうか?また、その対処法はどうすればいいのでしょうか?
次に詳しく解説していきます。
株価下落に耐えられず「狼狽売り」

株式投資は価格が変動する商品です。
今まで貯金しかして来なかった初心者の方にとっては暴落のショックはとても激しいでしょう。
そんな暴落を前にしてしまうと「いつまで下がり続けるんだ」と思ってしまい「今のうちに撤退しよう」と保有株を売ってしまいます。
これが「狼狽売り」です。
投資初心者の方はこの狼狽売りを経験して投資の世界から去っていく人も多くいます。
ではなぜ狼狽売りをしてしまうのでしょうか?
リスク許容度を超えた資産配分
原因の1つにリスク許容度を超えた資産配分があります。
株価が好調な時は株式をつい安全資産だと勘違いして、手持ち資金で買いすぎたりして生活防衛資金に手を付けてしまいがちです。
しかし、株式はむしろボラティリティの高いリスク資産です。
下記のグラフは株式と債券のボラティリティの違いです。

このグラフを見ても明らかなように先進国株式や日本株式は債券と比べると圧倒的に値動きが激しい商品です。
株価が上昇すれば利益も大きいですが下落すれば大きく下げます。
そうすると生活防衛資金まで株式に投入していた場合、生活資金を圧迫してしまい「狼狽売り」をしてしまいます。
また、この利益率の高さも曲者で知らず識らずのうちに資産配分が大きくなっていると言うこともあります。
先程いったように債券よりもボラティリティが高い分、資産が増えるスピードが早くいつの間にか資産配分の多くを株式が占めているということもあります。
株式のようなリスク資産は最悪「価格が半分になってもいい」と言うぐらいの金額がリスク許容度と言っていいでしょう。
株式投資に慣れていない初心者の方はまず生活防衛資金を確保して余剰資金で投資をすること。生活防衛資金には手を付けない。
また資産配分も上記のことを目安にして、株式の比率が大きくなってきたら部分利確して債券を購入するなどリバランスすることで資産配分を整えることが大切です。
ポートフォリオの組み方についてはこちらもご覧ください。
最初の「投資方針」を変える

暴落を恐れない投資経験のある人は往々にして投資商品を購入する際に売却のタイミングも決めているものです。
これが投資方針となります。
「狼狽売り」と「損切り」の違いはその売りが”投資方針”に乗っ取って行われているかの違いです。
購入時に「短期投資」なのか「長期保有目的」なのか、はたまたテクニカル分析で購入したのか、ファンダメンタルズ分析で購入したのか、など様々な条件で株式を購入します。
その際、購入当時に例えばいくらになったら利確する、逆に何%下落したら損切りするというのを決めて購入しているかどうかで暴落時に冷静な対処できるかが決まります。
狼狽売りをする人の大半がこの下落シナリオを考えて購入していないという事が多いです。
そうすると株価暴落時に対処方法がわからずにズルズル下がっていく株価を眺め底値付近でパニック売りをしてしまうのです。
また、購入当時の投資方針と変えてしまうというのも問題です。
短期目的で購入したにも拘らず株価が下がってきたら絶対に上がると信じ込み長期保有に切り替えたり。
逆に長期保有で積み立てると考えていても、株価の状況で購入タイミングを計ったり。
そのように投資方針がぶれてしまうといざ暴落時にどちらの対応が正しいのかわからなくなります。
そのためにも、その株は一体どんな投資方針をもって売却はどのタイミングでするのかを具体的に決めてから購入することで暴落に冷静な対応ができるようになります。
初心者の方は分かりにくいかもしれませんので、例えばインデックスの長期積み立ての投資方針を一例で上げてみました。
長期のインデックス投資で毎月5万円の積み立てを行う。
ドルコスト平均法を用いているので下落局面も絶対に積み立てを辞めず売却もしない。
超長期目線でコツコツと継続する。
売却時のタイミングは自分が65歳になってから資産総額の4%を毎年取り崩していく。
上記のように簡単でも自分で投資方針を決めていると暴落時でも落ち着いて対処できます。
一番やってはいけないのはこの投資方針を自分で決めないことです。
自分で決めず誰かの勧めで買ってしまったり、人の投資方針に頼りすぎてしまうと、その人と自分とでは置かれている生活環境や資産状況が全然違います。
そのためいざ暴落になった時に自分の判断に確信が持てないため、投資方針を曲げ慌ててパニック売りに走るなんてことも起こってしまいます。
まずは自分がどういう「投資方針」をもって買い、どのような状況になったら売るのかを出来るだけ具体的に決めておきましょう。
「落ちるナイフ」を掴みに行く

「落ちるナイフ」とは価格急落時の株のことです。
株価が急落していると「底値で買える!」という心理が働き、つい手を出してしまいがちです。
しかし、そこが底値であるという確証は投資経験者でも難しく、まして投資初心者が手を出すのはとても危険です。
底値と思って買い増してみたらまたどんどんと下がって、更に含み損を抱えることになります。
まずはその買い方が上記で説明した自分の「投資方針」に基づいているのか?衝動的に買っていないかを冷静に判断しましょう。
また、購入すると決めたらなるべく落下速度が落ちてから、実際に価格が地を這ったのを確認してから手を出しましょう。
落ちるナイフを掴まない方法に関しては下記の記事も参考にしてください。
大前提として「持ち株を売らない」

いかがだったでしょうか?
投資初心者がやりがちな失敗3つをご紹介しました。
インデックス投資をしている投資初心者の方ならば、まず大前提として「持ち株を売らない」という事は頭に叩き込んでおいたほうがいいです。
なぜならば株価下落よりも株価売却のほうが資産に与えるダメージが遥かに大きいからです。
例えば1万円の株を100株持っていたとします。
その株価が5000円に下落した際、半分を売却してしまった人とずっと売却しなかった人がいます。
半分を売却した人は手元に25万円と価格5000円の50株になります。
逆に売却しなかった人は100株に残ります。
再び1万円に株価が回復した際、売却した人は25万円の現金と50万円分の株、合計75万円相当ですが
株を持ち続けていた人は100万円のまま資産が回復します。さらに配当金も100万円に対して付きます。
ここで重要なことは「数量」を減らさないという事です。
投資初心者が勘違いしがちなのは株価が減ると資産が減っていると思い込んでしまうことです。
株式投資は価格変動商品です。
株価が下落して評価額が激減しても「数量」は減っていません。
この「数量」を減らさなければ資産が減っているわけではないので株価回復時のエンジンになります。
そのために投資初心者の方はまず株価だけに翻弄されずこの「数量」が減っていないという事を意識して、数量を減らさないという事を守りましょう。
「数量」を減らさない二つの方法

この数量を減らさない手段としてお勧めする方法が初心者と上級者で2つあります。
- 平常時から債券を買っておく(初心者向け)
- 暴落局面で空売りをする(上級者向け)
平常時から債券を買っておく(初心者向け)
先ほどのも書きましたが、債券はとてもボラティリティの低い商品です。
この債券を平常時から買っておくと3つの利点があります。
- 暴落時の価格下落のクッションになる
- バーゲンセール時の買い増し資金にできる
- 現金よりインカムゲインが得られる
資産運用とは全体的な価格で評価されます。
なのでボラティリティの低く株式と逆相関の動きをする債券を混ぜておくと株式が暴落した際も価格の減少を抑える効果があります。
株式だけだとものすごく大きく価格が下がる時は精神的負担も大きいですが、債券がそれを抑えることで全体資産の価格も下がりにくくなるので精神的に安定します。
また株式よりも価格の戻りが速いのも特徴です。
株式が下落した後ジリジリと戻し始めてバーゲンセールが始まった際、株式だけを所有してる場合は買い増すことができません。
しかし債券を所有していれば早くに平常時の価格に戻った債券を売却して割安になった株式を買い増す「種銭」にすることができるのです。
さらに普段から現金をバーゲンセール用の「種銭」として確保しておくよりも債券がいいのは、債券には「配当金」がつくというメリットもあります。
ただ単に預金として確保してても超低金利のため1円も増えませんが、債券で保有しておけばバーゲンセールのない平常時は配当金というインカムゲインを得られるのでお勧めです。
暴落局面で空売りをする(上級者向け)
こちらは上級者向けの方法なので初心者の方にはお勧めしませんが、空売りも「数量」を減らさないという意味では有効な手段です。
とくに「ヘッジ取引」は保有資産を残したままヘッジができるので投資上級者になって資産が大きくなってきたら覚えておきたい技術です。
信用取引の空売りは国内株式でしかできないため、海外のインデックスを投資している方にはCFDがおすすめです。
CFDでのヘッジ取引についてはこちらの記事で書いているので参考にしてください。
まとめ
今回は投資初心者がしてしまいがちな失敗について解説してきました。
それでは今回の記事のまとめです。
- リスク許容度を理解して生活防衛資金に手を付けない
- 「買い」と「売り」の投資判断を具体的に決め「投資方針」を変えない
- 衝動的に「落ちるナイフ」に手を出さない
- 資産価格が減っても「数量」を減らさない
- 債券は初心者向けのおすすめ防衛手段
- 上級者には「空売り」も有効
なんといっても投資初心は「暴落時に株の数量を減らさない」という事が大前提です。
そのために平常時から債券を買っておくことや、購入時から売却時のことを考え投資方針を決めておくことなどで対処しておきましょう。
そして暴落時に焦って思考停止で「狼狽売り」をしない。
そうはいっても投資初心者の方はいざ暴落時になるとパニックを起こしてしまいます。
しかも周りにはそれを煽る記事が氾濫するでしょう。
これは投資経験を積むことで培われていくものなので何度も暴落を経験して「投資力」を鍛えていきましょう。

皆さんの充実したマネーライフを応援しています☆
Written by NAOMARU
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